日系ベトナムニュースサイトVIETJOを見ていたら、JICAが「中小企業・SDGsビジネス支援事業」で12件ものベトナム関連支援を決定したとのニュースを見つけました。この支援事業では最大2億円から最低850万円まで幅の広い支援が得られるとのこと。支援事業に採用されればリスクを減らしてベトナム進出に望めますね。知っておいて損はないと思います。
注目ニュース
VIETJO : JICA、中小企業・SDGsビジネス支援事業でベトナム案件12件を採択
https://www.viet-jo.com/news/nikkei/210422164408.html
どんな事業だといくら補助してもらえるの?
このニュースをもとに、どんな企業がどんな内容でいくらくらい支援を受けているのか気になりましたので下に簡単にシェアします。
https://www.viet-jo.com/news/nikkei/210422164408.html
<基礎調査:4件>
◇株式会社初田製作所(大阪府):環境に優しく質の高い消火器の製造・販売・リサイクル事業に関する基礎調査(防災・災害対策)
◇アイム株式会社(愛媛県):農産物の鮮度保持輸送と店頭での鮮度保持販売による農産物の付加価値向上に関する基礎調査(農業)
◇田中建設株式会社(千葉県):ベトナム国高度人材育成・還流による道路維持管理及び交通安全・防災能力の向上に関する基礎調査(インフラ整備・運輸交通)
◇株式会社福音館書店(東京都):就学前教育施設における絵本活用を目的とした月刊絵本販売事業に関する基礎調査(教育)
基礎調査で出る支援額は、850万円または980万円。人件費(外部人材活用費のみ)、旅費、現地活動費、管理費などとして使えるようです。消火器を製造している会社や絵本でおなじみ福音館書店など、採用されている企業や内容にも幅がありますので、どんな業種でもベトナム進出を前提にしている中小企業であれば採用の可能性がありそうです。1000万円近い金額はすごいですね~、大きいですね~。
<案件化調査(中小企業支援型):4件>
https://www.viet-jo.com/news/nikkei/210422164408.html
◇株式会社小澤土木(静岡県)・株式会社橋本組(静岡県):サイレントパイラーを用いた圧入工法によるアースダム・堤防の防災技術に関する案件化調査(防災・災害対策)
◇株式会社ウエスコ(岡山県)・株式会社安井建築設計事務所(大阪府):環境汚濁水の自然浄化・グリーンインフラ整備のための案件化調査(水の浄化・水処理)
◇株式会社サナ(埼玉県)・株式会社サトー商事(静岡県):ベトナム国栄養補足用混合飼料を活用した持続可能な養豚産業構築のための案件化調査(農業)
◇サンワイズ株式会社(静岡県):医療現場の感染症防止及び精密産業等の省エネに貢献するクリーンルーム導入の案件化調査(保健医療)
この案件化調査(中小企業支援型)では、一件あたり3,000万円(機材の輸送が必要な場合は、5,000万円)もの金額がになります。人件費(外部人材活用費のみ)、旅費、機材輸送費、現地活動費、本邦受入活動費、管理費に使える金額だそうですが、上記の基礎調査よりも大分金額が大きくなりますね。建設会社から農業、保険医療までこちらも幅がありますね。事業としては貢献度が高く、大型投資が必要になるもの、という感じですが、案件化調査なので、実際にそこまで大きなことをするわけではないのかもしれません。
<案件化調査(SDGsビジネス支援型):1件>
https://www.viet-jo.com/news/nikkei/210422164408.html
◇中部電力ミライズ株式会社(愛知県):画像検査による製造業検査工程の自動化ソリューションサービスに関する案件化調査(産業振興)
案件化調査(SDGsビジネス支援型)では、案件あたり850万円。中小企業に当てはまらない大手企業が使えるようです。旅費、現地活動費、管理費に使えるそうですが、今回採用されたのは中部電力の関連会社でしょうか。「画像検査の自動化ソリューションサービス」、なんてベトナムに限らずいろいろな国で展開できそうですね。ベトナムの人件費がどんどん高くなってきていますから、自動化のニーズは大きいでしょうね。注目です。
<普及・実証・ビジネス化事業(中小企業支援型):2件>
https://www.viet-jo.com/news/nikkei/210422164408.html
◇ニイヌマ株式会社(宮城県):ベトナム国太陽光発電・蓄電機材及びクラウド型IoT監視システムの普及・実証・ビジネス化事業(エネルギー)
◇ムラタ計測器サービス株式会社(神奈川県):ダナン市産業排水管理プロジェクト普及・実証・ビジネス化事業(水の浄化・水処理)
普及・実証・ビジネス化事業(中小企業支援型)では一件あたり1億円(大規模/高度な製品等を実証する場合は1.5億円、インフラ整備技術推進案件及び地域産業集積海外展開推進案件は2億円)!と大変に高額支援の案件です。人件費(外部人材活用費のみ)、旅費、機材製造・購入・輸送費、現地活動費、本邦受入活動費、管理費につかえるとのこと。太陽光発電や産業排水管理など、確かにベトナム国内でニーズはありそうなビジネスですが、支援がこんなにつけてもらえるのであれば参入がしやすそうですね。
<普及・実証・ビジネス化事業(SDGsビジネス支援型):1件>
https://www.viet-jo.com/news/nikkei/210422164408.html
◇住友商事株式会社(東京都)・株式会社博報堂(東京都)ベトナム国コミュニティ型生活サービスインフラ実証事業(その他)
普及・実証・ビジネス化事業(SDGsビジネス支援型)では、一件あたり5,000万円。中小企業に該当しない会社が採用されるようです。人件費(外部人材活用費のみ)、旅費、機材製造・購入・輸送費、現地活動費、本邦受入活動費、管理費につかえるとのこと。コミュニティ型生活サービスインフラ実証事業、、、、どんなことをやるんでしょうね。事業名だけではよく想像がつきませんが、より生活がしやすくなるのであれば僕越的にはウェルカムです。
ベトナムに進出を考えているならJICAに一度問い合わせしてみよう
今、この時点で次の支援事業の募集が行われているかは調べられませんでした。ただ今回は二回目、ということですので、ひきつづき次の募集があるかもしれません。何かとリスクのある海外進出、ベトナムへの進出を考える企業さんは一度JICAに相談をしてみるとよいかもしれませんね。参考になりましたら幸いです。
JICAの中小企業・SDGsビジネス支援事業についてはこちらから詳細をみることができます。
中小企業・SDGsビジネス支援事業 説明PDF
https://www.jica.go.jp/priv_partner/case/ku57pq00002avzny-att/ind_summary_ja_202008.pdf
中小企業・SDGsビジネス支援事業 ウェブサイト
https://www.jica.go.jp/priv_partner/activities/index.html