ベトナムのホーチミン証券取引所では300以上の会社が上場しています。東証一部に上場している会社数は今日現在、1895社あり、経済的にベトナムの先を行くタイ証券取引所にも680以上の会社の株が取引されています。ベトナムの証券市場は、今後の発展を加速する資金を得るために、また国営企業の効率化を促すために、上場企業数は東京証券取引所やタイ証券取引所を目指して増えていきます。
毎月のように新規公開株式が発表されていますが、それらの新規上場会社について得られる情報が非常に限られていると感じますので、できるだけ調べてみたいと思います。
デジワールド(テーゾイソー株式会社)概要
2015年7月24日(金)に上場したCÔNG TY CỔ PHẦN THẾ GIỚI SỐ(英語名:DIGIWORLD CORPORATION)は、デジワールド(DigiWorld)ブランドで、ベトナム国内の高機能ITと3C(CAD, CAM.CNC)の機器を卸売販売する会社です。
ベトナム国内の売上高TOP500を集めた、VNR500に2007年から継続してリストされています。2014年は119位にリストされています。
2014年の売上高は2013年の販売実績より60%増えた2億3000万USD(287億円)を売り上げています。ベトナムのTOP3販売代理店のひとつとして、ノートパソコン販売の市場シェア24%、携帯電話販売の市場シェア8%を得ていると直近の株主総会で報告されています。
現在、以下のITプロダクトのベトナム正規販売代理店です。:Acer, Asus, HP, Dell, Toshiba, Samsung, Gateway, Genius, Logitech, Belkin, APC, Lenovo, Fuji Xerox, Nokia, Alcatel, Lenovo, AOC, Ricoh, Wiko, Xiaomi.
ベトナム国内の63省にある6,000の販売代理店を通じて上記のプロダクトの販売を行っています。ホーチミン、ハノイ、ダナンを拠点に各地域に販売網を構築しているようです。また、DGCareというテクニカルサービスセンターという保障・修理の窓口を各中心大都市に計5箇所持っています。
同社のミッションは “ELEVATING VIETNAM – Nothing is impossible(ベトナムを発展させる。不可能なことは何もない)”だそうです。
今後は、コンピューター機器の販売を継続しながら、より携帯電話の販売に力を入れていく方針です。アップルの元CEOであるジョン・スカリーの発表したObi phoneのベトナム独占販売権を得ていることが2015年のハイライトです。
デジワールド株式会社(または読み方で、テーゾイソー株式会社)
【銘柄コード】DGW
【ベトナム語社名】CÔNG TY CỔ PHẦN THẾ GIỚI SỐ
【英語社名】DIGIWORLD CORPORATION
【資本金】235,836,690,000 VND (2015年08月07日 現在)
【上場株式数】23,583,669 株 (2015年08月07日 現在)
【上場日】:2015年8月3日(月)
【市 場】:ホーチミン証券取引所
【基準値】:52,000VND
【WEBSITE】http://www.digiworld.com.vn/
【その他会社情報リンク】
●Vietstock - DIGIWORLD CORPORATION
これまで、DIGIWORLDブランドに接したことはあまりないように感じますが、ベトナムは国をあげてITに力を入れていますから、今回の上場を機によりブランド力の強化と積極的な販売網の構築が期待できそうです。携帯電話に力を入れているのはテーゾイジードン(MWG)の戦略的成功が念頭にあるのかもしれません。ただ、ベトナムで大人気であるアップルの正規代理店でないようで、どちらかというと低・中価格のスマートフォン販売に力を入れていくということのようです。 (2015/10/12追記)2015年9月、ベトナム国内でのアップル製品の正規代理店契約を締結しました。したがって、伸び盛りのベトナムスマートフォン市場の一角を担う企業のひとつとして大きな期待が持てそうです。