ベトナム人は、ビジネスが大好きです。とにかく、みんななんらかの小さな商売を持っているといっても過言ではありません。家の端っこのすきまで始めるショップや、道端で開くお茶やさん、肉まんやさん。家族や親戚にキャビンアテンダントがいたらジャパンショップやコリアンショップをはじめたりと、小さなチャンスと時間があればビジネスをはじめるのがベトナムの国民性。
マルチ商法はベトナム人の気質にあっている
化粧品なども、友達から買うというベトナムでは、口コミでの買い物が盛んです。近所の人から、あやしい日本語のかかれた日本製といわれている健康茶やダイエット食品をどうやって使うんだと聞かれたことも多くあります。そういうのは大体、友達から買ったというものでした。
ですから、健康食品や高級化粧品、美用品や日用品の多いマルチ商法は、ベトナム人の気質やビジネス慣習にとってもあっているように見えます。ですから最近ではマルチ商法の会員や取引がだんだん増えているそう。
VIET-JO:マルチ商法、売上高急増も悪質業者の不正取引相次ぐ
「ベトナムマルチ商法協会によると、全国でマルチ商法により取り引きを行う人の数は2006年の5.1倍にあたる120万人に達しているという。」ベトナムマルチ商法のメインは機能性食品だそうで、登録されている80%の企業が取り扱っているそう。
2013年の売上高は、6兆4470億VND(約329億円)と、まだ、タイやマレーシアの10分の1程度。とはいえ、社会主義国家でマルチ商法が広まっている背景には、ベトナム人気質やビジネス慣習との相性があっているということが理由ではないかと思います。
空港でよく目にするアムウェイ
特にベトナムに来たころ、びっくりしたのが、ホーチミンでもハノイでも空港で大々的に広告されているAMWAYの認知度。街角でも、多くのヘルメットにアムウェイのロゴが見られます。おそらく、相当の広告料を投じてベトナム市場を一番のりに開拓しようということだと思います。6年たったいまでも、空港の一番の広告企業はamwayです。
政府が取り締まらない限り拡大はすすみそう
先ほど、参照した記事には、「悪質業者の不正取引も相次いでおり、国内ではマルチ商法を懐疑的に見る意見が依然として多いのが現状だ」との締めくくりがあります。
まだまだマルチ商法で扱われている商品がベトナムの物価と比べて高く、その値段の高さがまだ一般の人には気軽に利用できるものではありません。しかし、基本的なビジネス慣習がマルチ商法に適しているベトナムでは経済的な盛り上がりとともに、マルチ商法の取引は大きく増えると思います。ベトナム政府が取り締まらない限りは。